やはり収まりが悪いパスポート。
海外旅行中にあれこれと試したが、やはりパスポートの収まりが悪い。パスポートはここ、という収容場所がないのだ。今のところ個人的な最善解は、状況により三つになる。空港やホテルのチェックインなど、パスポートの提示を求められる状況では、貴重品を携行するためにいつも身に着けているショルダーバッグにしまう。パスポートの提示を求められない現地での移動時などでは腹巻き型のセキュリティポーチにしまう。ホテルに滞在中は、部屋にセキュリティボックがあれば、そこに置いて手ぶらでもいい。セキュリティボックスがなければ、セキュリティポーチで携行する。
セキュリティポーチも腹巻き型と首掛け型の二つある。どちらも試した結果、首掛け型は肩が凝るし、Tシャツ一枚の薄着では目立つし、汗でベタベタになってしまう。なので、今は服の中に隠せる腹巻き型しか使っていない。セキュリティポーチはお腹がきつくならないように背中側に回して着けている。バスや電車での長時間の移動時は、体重を乗せて椅子にもたれると破損しそうで、やんわりと意識が腰に向いてしまう。パスポートは剥き身でしまうと汚れるため、ジップロックに入れて保護する。パスポートカバーを付けても完全防水にならないので、ジップロックがお勧めだ。汚れたら捨てて、新しいものに換えればいいだけだ。
パスポートの他には、セキュリティポーチには予備のクレジットカード一枚と日本円で現金をしまっている。面倒でなければ印刷した航空券のeチケットの控えと緊急時の連絡先を書いたメモも入れておけば、最悪セキュリティポーチ以外の全ての荷物を盗られたとしても、日本には帰って来られる。さらにズボンのポッケに財布とスマホが残っていれば、ほぼ無傷だ。携行品の心配をすると身はいくら軽くても心が重くなるので、盗られて痛い物は旅行に持って行かないようにしたい。盗られると痛いパスポートも免許証ぐらいの大きさであれば、財布に入れて携行できるのに、いかんせんあの中途半端な大きさが心を悩ませる。
海外旅行に必要な持ち物。
海外旅行に行くために必要な持ち物は、畢竟、パスポートだけだ。お金がなくても、手ぶらでも、それこそ裸一貫でも、パスポートさえあれば日本を出国し、外国に入国できる。海外旅行の旅程を決める前に、まずパスポートの有効期限を確認するし、出入国審査や飛行機への搭乗、ホテルのチェックインなど様々な局面でパスポートが必要になる。逆に考えれば、パスポートさえ持っていれば何とかなる。個人的な経験則から、身軽であればあるほど程、旅行は楽しく楽になる。だから滞在先で何が必要かを考えた後は、パスポートを起点に携行品を絞るようにしている。
初めてパスポートを取ったのは、まだ海外に興味を持っていなかった高校生の時だった。修学旅行の渡航先が海外のハイカラな学校に通っていたため、学校に促されて取りに行った。どうやってパスポートの申請に必要な書類を集め、申請を出したのか、さっぱり覚えていない。それから十年毎に更新をしてきたけど、やはり申請した時の記憶は曖昧だ。有効期限内であれば、パスポートと証明写真の二点だけで簡単に申請ができるので、面倒臭いなぐらいの印象しか残っていない。二年前に仕事で海外に行く際に、有効期限が切れて失効していたため、数十年ぶりに新規に申請してパスポートを取り直した。
海外旅行に必要な持ち物だからこそ、旅行中はその存在が何かと気になる。往復ビンタできるぐらいの大きさだった昔に比べ、今のパスポートは小さくはなった。それでもズボンのポッケには大きすぎて、持ち歩くには上着か鞄が必要だ。頻繁にパスポートを提示する機会がある空港では、そんなに面倒を感じないが、滞在中は手ぶらでプラプラしたい。泊まるホテルの部屋にセーフティボックスがあれば、パスポートを部屋に置いて買い物や食事に行ける。ただ、お酒を飲んだり、お土産を買ったりする際に、パスポートの提示を求められることもあるので、やはり厄介な持ち物に変わりはない。